暮らしのインタビュー
松竹智子さんのホームページ「深草食堂」はこちらです。
憧れの一軒家を建てたら、友達を呼んでホームパーティを開いたり、趣味を活かした教室をしたり、人が集りたくなる温かな家づくりをしていきたいと思う方も多いのでは? 今回は福岡市内で料理研究家・フードスタイリストとして活躍する松竹智子さんの一軒家を取材。松竹さんは子育てをしながら、ご自宅で料理教室や食のイベントを頻繁に開催する働くママ。主婦ならではの視点で住み心地のよい部屋づくりのヒントを聞いてきました。
人が集まる家づくりのヒント
- ー まるでカフェにいるような、開放的な一軒家ですね。
- <料理研究家 松竹智子さんより>結婚してからマンション住まいだったのですが、息子が3歳になる年に一軒家に引っ越し、今年で4年目になります。家で仕事をしながら子育てをしたいという思いがあったのと、仕事がら自宅で料理教室やフードイベントを開催したいと考えていたので、みんなが集まれるような広いスペースが欲しかったんです。だから今の家はまさに理想。2階建てで、1Fは寝室やバス&トイレ、メインの2階がキッチン&リビング、テラスを挟んで夫の書斎部屋があるという面白い造りになっています。土地探しは、緑が見える自然いっぱいのところを探していました。そうして見つかったのがこの南区の高台。大きな窓から季節の移り変わりを楽しめるのが、この家のなによりの魅力です。いつも明るく、自然の中にいる感じがして心地いいし、人の目線も気にならないので、とっても開放的です。
- この家に住んでからは、料理教室を月6、7回、フードイベントを月3、4回、また予約制のカフェを開いたり、プライベートでも友達を呼んでホームパーティしたりと、日々、人が集まることを企画して、楽しんでいます。この空間でレシピを考えたり、珈琲を飲みながらゆっくり考え事をしたりする時間が好きで、1日の大半はこのリビングで過ごしているんですよ。
- 心地よい部屋にいると、いろんなやる気スイッチが入ります。だから家事がはかどる。家事がはかどると、家の中がいつも綺麗。人が集まる家だからこそ、いつも綺麗な家でいたいので、いいスパイラルなんです!
- リビングの中央には螺旋階段があって、そこを降りるとプライベートスペース。寝室と寛ぎスペース、バス、トイレが仕切りに分けられています。一つの空間にいるけど、家族それぞれ別々の時間を持てるというのも、家で仕事をする私にとって大事なことなんです。
家で仕事と子育てを両立させる
- ー 一軒家は子育てしやすいですか?
- <料理研究家 松竹智子さんより>この家に住み始めて子どもと一緒に過ごす時間が増えました。例えば、私が夕食の準備をしているとき 「ただいま〜」って息子が帰ってきて、キッチン横の長テーブルで宿題をして、分からないところを教えたり、一緒にご飯をつくったり。子どもの勉強部屋というのをおいていないから、いつも子どもの成長を目の前で見ることができるんです。普通のマンションだと部屋ごとに分かれるから子どもの動きが見えにくいんですよね…。
- 他にも一軒家で良かったと思うことは、お隣同士が顔見知りになるから、ご近所一帯になって子育てできること。登下校中、子どもを気にしてくれたり、なんかあったときに見てもらえたり。自分たち家族の存在を知ってくれているというのは何よりも安心で、ありがたいです。
見せない収納でストレスをなくす!
- ー ストレスなく暮らしていくには?
- <料理研究家 松竹智子さんより>フードスタイリストという職業柄、食器をはじめ、ものが多いので、これまで収納が一番悩みの種でした。マンション時代は、なんとか“見せる収納”でカバーしていたのですが、一軒家では、憧れの壁一面、収納できる棚に! 棚の段差を調整できるので、皿、茶碗、グラス、小物などを区分でき、見た目も美しく、整理もされているので取り出しやすい。家事って毎日のことだから、収納がなく、ものが隠せられないのは、とってもストレスなんです。主婦は少しでもオシャレに生活したいっていう憧れがありますからね!
- この収納棚のおかげで、マンションから引っ越すとき、食器棚など買い足すものがありませんでした! 家の中が広く使えるのが嬉しいです。
- あと便利なのは、この引き出し。一番上が台になっているので、作業台になるし、ここにお皿を置いて料理を盛りつけたり。いろいろ使えるんですよ! キッチンを選ぶ際、参考にしてみてください。
- ー 趣味の器について教えてください。
- <料理研究家 松竹智子さんより>30代に入って作家ものの器に惹かれていき、気に入ったものを少しずつ集めています。一気に購入するのではなく、少しずつというのがポイントです。使い心地を知ったり、料理を作ってみて、今度はこの形のものを買おうっていう次の楽しみにも繋がります。器は使うごとに価値が出てくるものだと思っています。高くてもガンガン使うのが私の信条。たとえ縁が欠けても味わいが出てくるし、表情がにじみ出て愛着も湧いてくるんです。自分が心落ち着くものを長く使っていきたいです。
- ー 松竹さんのお気に入りの作家
- <料理研究家 松竹智子さんより>1.吉田次朗氏
30代前半の陶芸家のものです。偶然展示会で知り合って10年になります。シンプルな白磁で、洗練されているのですが、温もりが感じられます。彼は器だけではなく、オブジェなども創作するアーティストなんですよ。 - 2.喜多村朋太氏の器
知り合いの陶芸家・喜多村さんの作品。以前、うちのリビングを使って展示会をさせていただきました。彼の人柄がにじみ出ている味わい深い器ばかりです。和食でも洋食でも、料理を選びません。 - 3.石木 文氏の器
福岡出身の女性陶芸家です。私は10年前に石木 文(ふみ)さんの器に出会いました。今は超売れっ子で、展示会をしたらすぐ売り切れてしまいます…。女性ならではの絵柄と独特の風合いがとても気に入っています。