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暮らしのインタビュー

vol.5 自転車とデザインを愛するお家 後藤 宏さん

後藤 宏さん
九州産業大学芸術学部デザイン学科テキスタイルコース卒業後、東京にて浅葉克己さん、奥村靫正さんに師事し、グラフィックデザイナー・アートディレクターとして活躍。現在は糸島市に居を構え、福岡を拠点に活動している。
HOUSE DATA
完成年  1990年12月
敷地面積 80坪
延床面積 39.6坪

「家づくりのコンセプト」

ー どんな考え方のもと、家づくりをしたのですか?
<グラフィックデザイナー 後藤 宏さんより>好きなものの感性が近い建築家の友人に、設計を依頼しました。2人ともフィリップ・ジョンソンの「ガラスの家」やミース・ファン・デル・ローエの「ファンズワース邸」の開放感が大好きで、日本の土地でその開放感に近い雰囲気を持った家をつくれないかな?と考えたのが最初でした。そこで彼が考えてきたプランが、「外から見ると閉鎖的だけど、一歩中に入ると開放的なコートハウス」というもの。この考え方をとても気に入りました。
シンプルなコンクリート造を実現しつつ施工の費用をできるだけ抑えるために、コンクリートブロックを使っています。コの字型に建物を配して、真ん中に中庭があります。開放感の秘密は、中庭に面した大きな窓。光がよく入り、シンボルツリーのケヤキの葉が茂り散る様子も見え、時間や季節が変わるのを近くに感じることができます。外からの視線がないので、カーテンをつけていないのも大胆でしょう?
趣味の自転車やシンボルツリーのケヤキが見える開放的なお庭
大きな窓から日がたっぷり入る室内と室内から眺めたお庭
ー 椅子やポスターやモビール…。後藤さんの好きなものが詰まったおうちですね。
<グラフィックデザイナー 後藤 宏さんより>仕事柄、機能的で美しいデザインのものに惹かれます。例えば、椅子。一番好きなのは、ハンス・ウェグナーのYチェア。オリジナルの子ども用イームズチェアも、大切に使っています。照明も大好きで、夜はほとんど間接照明で過ごします。このリチャード・サッパーのスタンドライトは、デザインと機能が一致した見事なプロダクトです。家そのものがとてもシンプルなので、デザインされたものたちが映えるのは、この家のいいところです。
ポスターを飾るうえで、ポイントなのは、実は色味。日光にさらされると、マゼンタ(赤)が褪せてしまうんです。だからスミ(黒)を使ったものを飾るようにしています。
後藤さんお気に入りの子ども用イームズチェアとモビール
アルネヤコブセンのポスター
ー 自転車が飾られた別棟もユニークですね。
<グラフィックデザイナー 後藤 宏さんより>自転車は、ここ8年ほどハマっています。健康維持にと始めたのが、どんどん楽しくて深みに…。ここ糸島は自転車好きにはたまらない環境で、私も休みの日には必ず自転車で出かけます。糸島半島をぐるっとまわって、中央を横断すると、40〜50kmくらい。これを2〜3時間かけてゆっくりまわります。風も気持ちいいし、速度もほどよい。そして自転車って、凝りだすと自分で部品を買って組み立て始めるんですよ。私も例外ではなく、乗っても楽しいし、触っても楽しいし、眺めても楽しい。いま自転車を掛けているのは、ギャラリー兼倉庫としてつくったもので、母屋とは別棟になっています。上にかかっているのがロードバイク、下のがマウンテンバイク。いい眺めだなぁ。
趣味の自転車のための別棟
ー 住み始めて20年ほどとうかがいましたが、住み心地はいかがですか?
<グラフィックデザイナー 後藤 宏さんより>20年の間に、私たち家族の環境も変わりました。子どもが独立したので、子ども部屋として使っていた小上がりのスペースを、いまは寝室として使っています。以前寝室として使っていた部屋は、将来両親と一緒に住む時のために、ダイニングとして使える家族のスペースに。時間とともに、場所の使い方を変えていけるのもいい家の条件かもしれませんね。実はこういう間取りの使い方を変化させるアイディアは、家内が出してくれるので、助かっています。糸島には九州大学が移転してきて、多くの教授や外国人の先生たちも移り住んで来ています。環境デザインという観点から、「自然の中で、自分の好きな空間に住む」ということを実践しているケーススタディとして、紹介させてくださいという、うれしい依頼をもらったことも。確かに、私はこの空間が心地よくて大好きです。この家なら、2〜3週間軟禁されても、苦にならずに過ごせちゃうな(笑)。
寝室と玄関
ダイニング
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